日本の別荘市場で新たな宿泊体験を創出しているSanu(サヌ:東京都中央区)。サブスクリプション型で利用できる宿泊施設を、都市部からアクセスしやすい場所に展開することで登録会員数を伸ばしている。
人と自然、都市と地方つなぐ
新たな生活拠点 15カ所で78室展開
「都市から自然に繰り返し通い、生活を営む」。Sanuが提案する新しいライフスタイルだ。2019年に創業したSanuは、サブスクリプション型宿泊サービス「SANU 2nd Home(サヌセカンドホーム)」を展開している。都市部に生活拠点を構える人たちの「自然の中で暮らしたい」という希望を、別荘の保有でもなく、ホテルへの短期滞在でもない形でかなえる。新型コロナウイルス禍を経て働く場所の多様化が進んだことも追い風となり、会員数は約3000人と、21年11月のサービス開始以降、増え続けている。
「SANU CABIN BEE(サヌキャビンビー)」という独自の建築商品を、Sanuが取得した土地に建てて、会員に貸す。宿泊施設は都心から3時間以内で行ける場所を目安に開設。静岡県伊豆市、長野県軽井沢町、栃木県那須町など15拠点で78室を展開する。会員は、入会金0円、月額5万5000円(税込み。別途、1回の利用につき清掃費として3300円)で、希望する拠点の施設を選択して宿泊できる。