航空関係の法人が成約
千葉県成田市で建築事業を手掛ける平山建設(千葉県成田市)が2017年2月末、全246戸の免震・耐震のRC造賃貸マンション『花崎町KEHプロジェクトA棟・B棟』を完成させる。
免震マンションの建築は同社では初となる。
10月から入居募集を開始し、11月30日時点で、すでに約半数の入居が決まっている。
建物は現在JR成田線「成田」駅から徒歩3分に建設中だ。
A棟は免震構造の14階建て、B棟は耐震構造の11階建て。
全戸が約25㎡の洋室1Kだ。
A棟の1階と2階はテナントになっており、同社が移転する予定だ。
家賃は一室6万3000円。
全て航空関係の法人契約で、大規模な地震で業務に支障が出ないよう、免震マンションを選んだという。
特徴は、11階建て以上であれば、坪単価あたり通常の耐震マンションと同コストで建設できる点だ。
通常であれば耐震構造よりも2割ほど建築コストが高くなるが、大型化することでコストを抑えることができる。
平山建設が防振ゴムを製造する倉敷化工(岡山県倉敷市)と共同で技術開発した。
建物の下に18本の柱を設置し、さらにその下に、水平に動いて地震動を吸収する「積層ゴムアイソレーター」を取り付けた。
そのほか、地震動を吸収する「弾性すべり支承」、大きな揺れを小さく抑える「鉛ダンパー」、動いた建物をもとの位置に戻す「U型ダンパー」などで建物内に地震の揺れを伝えない仕組みを施している。
平山秀樹社長は「成田市の街づくりに貢献したい思いから着工した。今後大規模な地震が起こった際に、建設会社などの企業は復興に素早く対応できなければならない。いつでも起こりうる地震に備え、免震住宅の建築普及に努めていきたい」と話した。