クラウドファンディングで第3号案件の募集開始
不動産クラウドファンディングサービスを手掛けるクラウドリアルティ(東京都千代田区)は6月26日、第3号案件の募集を開始した。
エストニア共和国内の住宅系不動産への投資や不動産を有効活用した事業を行うために資金を必要としている事業者に対して貸し付けを行うファンドへの出資を募集する。金融機関からの融資が付きにくい担保価値のない不動産に対しクラウドファンディングの手法によって出資を可能にすることで、老朽化した不動産の再生や付加価値の創出による地域活性化に取り組んでいる。
エストニアは人口約130万人の国だが、IT産業の発展や人口増加によって経済発展が著しく、不動産投資にかかる税制メリットもある。現地の不動産価格が上がる中、通常の融資が付きにくいが、投資効果が期待できる不動産事業に低単価から出資することができる。
ファンド名は『エストニア不動産担保ローン2号』で、募集金額は2000万円。投資対象は不動産担保ローンで、担保を設定する不動産は3~5物件を予定。想定運用期間は12カ月で、償還時に分配する。税引き前の想定利回りは8.0%。一口5万円で、最低出資口数は1口。元本に対し運用手数料が年率1.0%かかる。
同社はこれまでにエストニアで不動産担保ローンに投資する案件と、国内では京都の空き家を旅館に再生する案件を手掛けている。
6月19日には国内案件「京町家再生プロジェクト」が募集期限前に満額成立した。約3週間で111名から合計7200万円の出資を受けた。一口から出資でき単価は5万円。出資者の約6割が不動産投資未経験者だった。今後は出資者を招いた物件見学会などを開く予定だという。
「国内の投資案件では出資の醍醐味として、経営に参画する感覚を楽しんでもらえる出資者参加型のイベントを企画していきたい」と鬼頭武嗣社長は語る。