水栓メーカーのタカギ(福岡県北九州市)は、集合住宅などの植栽に自動で灌水(かんすい)を行う「自動灌水システム」を提供している。
自動で定期的に散水
蛇口に専用のタイマーを設置し、水の出口となる「点滴チューブ」などをつないで使用する。タイマーでは、1日2回から7日に1回までの五つの間隔で散水のタイミングを設定。水やりの時刻や散水時間も植栽の規模や物件に合わせて決めることが可能だ。設定した時刻などに雨が降っている場合は、植栽脇などに設置する「雨センサー」が雨を感知することで、散水を行わない仕組みになっている。
本サービスの特徴は平面図を基に費用を積算し、必要な部材を過不足なく提供できる点だ。見積時に外構の平面図を取り寄せ、物件に合わせた配管経路図を作成して、実際にかかる費用を算出する。一部エリアを除きタカギが施工を請け負うことも可能。設置に不慣れな造園会社などには、施工指導も実施する。
維持・管理コストの削減を目的として、主に大手ハウスメーカーの集合住宅への導入が多い。営業部の古谷和也リーダーは「ここ数年の夏場の記録的な暑さもあって引き合いが増えており、3年前と比べると導入件数が倍になっている。管理会社やオーナーからの問い合わせも非常に多い」と話す。25㎡程度に対応する部材をセットにした「自動潅水セットS」の料金は6万1600円(税込み)だ。
(2023年12月4日9面に掲載)