営業の質向上、機会損失防ぐ
女性スタッフの採用に寄与
年間賃貸仲介件数2万7101件のビッグ(北海道札幌市)は、トップ10を堅持。前回比で99件の増加となった。賃貸住宅事業を「拡大する」方針で、成約件数の増加および成約単価の向上に意欲を示す。営業本部の加藤大貴課長は「メイン商圏の札幌市の人口は微減傾向ではあるものの、法人や学生など地方から流入してくる層は毎年一定数いる。人材の定着によりスキルの偏りを防ぐことができれば、これまで取り切れていなかった成約を獲得していける」と話す。
北海道内を中心に22店舗を構え、85人を配属する。店舗の新規出店や増員による成約件数の拡大を見据える一方で、人材の定着率に課題を持っていた。同社が目下取り組むのは、賃貸仲介事業部における人材基盤の盤石化だ。
2023年の終わりから固定給制を導入。併せて社員間のコミュニケーションの充実を目的に、社内研修の実施再開と種類の拡充を図った。
固定給制の大きな狙いは、採用の強化だ。加藤課長は「特に新人にとっては、営業スキルに連動する流動的な給与体系は刺さらない。若手人材の獲得を狙い、固定給に切り替えた」と語る。
これにより、副次効果が生まれた。「女性スタッフの獲得に寄与した。固定給制導入の前後で、全体の数パーセントだった女性比率が、2店舗に最低1人は在籍するまでに増加。顧客の半数が女性であることから、接客担当に同性を指名するニーズは多い。スタッフの女性比率が高まることは、機会損失を防ぐことにもつながる」(加藤課長)
付帯提案で単価アップ計画
24年の終わりからは、規模の大きい3店舗を対象に分業制を導入している。営業と事務とで業務範囲を整備した。効果として、該当店舗における25年の繁忙期の月間残業時間が半減。
加藤課長は「営業に集中できる環境を整え、次に強化したいのが付帯商品の成約による単価アップだ。まずは分業制で業務をシンプルにすることで、商品を提案できる精神的な余裕を確保していきたい」と話した。
(2026年1月5日2面に掲載)




