リロ・ホールディング(東京都新宿区)は15日、東都(東京都狛江市)の全株式を取得し子会社化したことを発表した。取得総額は29億円。
株式取得の狙いは、事業領域の拡大と既存サービスの拡充。東都の主力事業である賃貸管理・仲介事業に対して、リログループの約1万社に上る法人顧客の基盤を活用し、入居率の向上を見込む。レジャー・ライフサポート分野に関するコンテンツ提供や24時間緊急対応サービス、入居者に対する保険販売など東都の事業基盤を活かし多様なサービスの展開を図る考え。
リログループは転勤者の留守宅賃貸管理事業のほか、福利厚生代行サービス、借上げ社宅管理業務アウトソーシングなどを展開している。
東都は首都圏の老舗管理会社の一社。賃貸管理戸数約1万4000戸、小田急線・京王線沿線に18店舗を構える。平成21年9月期の売上高は44億2600万円、経常利益4億9000万円。
東都は2007年1月、創業者が事業承継を目的にオリックスに株式を売却した。オリックスは株式取得当初から企業投資のスタンスを持っていたことから、リロ・ホールディングに売却したことで利益を確定したと見られる。
リロ・ホールディングは分譲マンション管理大手の日本ハウズイングの株式を取得するなど、M&Aに積極的な姿勢を見せている。
管理会社のM&Aが再び活発化している。住生活グループ、長谷工ライブネットなど大手資本が管理会社を取得する動きが相次いでいる。