コンビニが民泊フロントサービス参入

セブンイレブンほか

商品|2018年04月23日

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セブンイレブン、チェックイン機1000台設置

 6月15日の民泊新法(住宅宿泊事業法)施行を前に、コンビニエンスストアを民泊のビジネス拠点にする取り組みが始まっている。セブン-イレブン・ジャパン(以下、セブンイレブン:東京都千代田区)は18日、JTB(東京都品川区)と提携し店舗に民泊のチェックインができる『セブンチェックイン機』を設置すると発表。都内を皮切りに2020年に1000店舗にまで広げていく。

JTBが機器を開発・運営し、セブンイレブンは場所を提供する。同機の特徴は、鍵の受け渡しだけでなく、ガイドラインに即したチェックイン時の宿泊名簿の作成から本人認証までも無人で代行できる点だ。
チェックイン画面から宿泊予約番号を入力すると、宿泊名簿登録の画面が出てきて氏名や住所、宿泊日などを入力。その後、本人認証として、ビザ(旅券)と宿泊者の顔を埋め込みのカメラで撮影する。

ビザと、宿泊者の顔写真が一致するとチェックインが完了し、キーロッカーから対象の鍵が受け取れる。チェックアウト時には、チェックインをしたコンビニで同機に予約番号を入力し、キーロッカーに鍵を戻す。外国人利用の増加を見込み、問い合わせは24時間の多言語コールセンターで対応。利用料は1室当たり1万円以下にする予定。
第1号は東京・新宿で、その後エリアを広げ10月までに50店舗で展開し、20年に1000店を目指す。

ローソン(東京都品川区)でも、1月に銀座の店舗にて無人で鍵の受け取りができるキーボックスの導入を開始し、直営100店舗でサービスを提供する予定だ。

沖縄ファミリーマート(沖縄県那覇市)は17年11月から、情報端末の『Fami(ファミ)ポート』から民泊のチェックインができるサービスを展開し、月に30件ほどの利用がある。

コンビニがフロント業務を代行することで、民泊管理会社の業務負担を削減でき、宿泊者側はいつでも入退室の手続きが行え、双方の利便性が高まる可能性が高い。

民泊を手掛ける不動産会社の関心も高い。AMBITION(アンビション:東京都渋谷区)は、東京都大田区で1棟13戸の特区民泊物件を運用する。清水剛社長は「コンビニは拠点数が多く、利用しがいがある。民泊新法施行の時点では各自治体の条例が追い付いていないと思うので、状況を見つつ、できるところには利用していきたい」と話した。同社では、チェックインの際、毎回現場に社員が足を運びフロント業務を行っており、業務の軽減が見込めるという。

APAMAN(アパマン)グループ(東京都千代田区)は特区民泊と簡易宿所を合わせて100件申請している。ApamanProperty(アパマンプロパティ:同)の大山芳弘執行役員は「チェックインは9割が専用の事務所で1割は現場で行っている。コンビニでできるようになることには興味があり、今後検討していきたい」と語った。

地方の会社も興味を持つが、設置数が判断材料になりそうだ。穴吹グループのあなぶきスペースシェア(香川県高松市)は5年後に500戸の民泊運営を計画。「コンビニでのチェックインは利用してみたいが、普及は東京が先だと思う。地方にどれだけの数が設置されるかによる」

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