注文住宅の建築などを手がけるproduce・D(プロデュース・ディー:宮城県多賀城市)は、洗濯機の振動を抑制する台「tome‐rukun(トメールクン)」を2020年から提供している。洗濯機の防水パンの下に設置することで、洗濯機の振動と音を抑制。床への振動エネルギー伝搬は最大70%減少、音量は最大15デシベル下がり、騒々しいリビングと静かなオフィスほどの差が出る。
既築にも1時間で設置可能
洗濯機の振動が大きくなるのは、洗濯槽の回転の周波数と物件の間取りや構造、建材の組み合わせにより起こる共振現象が原因だという。建物の構造や入居者が使う洗濯機は多種多様であるため、建築設計で共振現象を防ぐことは難しい。洗濯機の振動で困っている人は多いのではないかと考え、防音性を備えた資材の組み合わせと独自の製法・取り付け法で振動を抑制するtome‐rukunを開発した。
発売以来、個人や建材商社、ハウスメーカーらを中心に約3000台を販売してきた。23年には大手ハウスメーカーの賃貸住宅にも採用が決まったという。価格は4万6200円(税込み)。新築だけでなく、既存物件にも1時間ほどで設置することができる。
阿部力社長は「洗濯機の振動・騒音を我慢している人たちに同商品を届けたい。ハウスメーカーや賃貸管理会社にも営業を進めていく」と語る。
produce・D
宮城県多賀城市
阿部力社長(58)
(2024年2月5日8面に掲載)