中世の洋館をイメージした外観で空室解消/小倉良元オーナー
2013年09月09日 | リノベーション
数年前から常に4室は空室になっていたが、フルリノベーションの結果、常時満室になった賃貸マンションがある。
遠州鉄道「上島」駅から徒歩5分のところにある「VILLA COCOON」だ。
全12戸の1LDKで、賃料は4万5000円から6万9000~7万2000円へあがった。
インテリア・美容・健康に関心のある単身者をターゲットに改装した同物件は、イタリアの古い建物を参考に設計。
リノベーションを実施した小倉良元オーナーは、「イタリアの観光地、パスクニ地方の雰囲気をイメージしました。昔ながらのヨーロピアンスタイルが個人的に好きなのです」と話す。
建物外観はベージュの塗り壁。
アーチ状の入口部分やバルコニーに設置した小さな柱が中世の洋館をイメージさせる。
アンティークさを出し、デザインとマイソク情報のみで契約を決めていた人が入居者のおよそ8割も占めるという。
ディテールもこだわった。
例えば、引き戸の取っ手。
安い物なら500円で済む部分だが、今回は5000円のアイアン建具を使用。
1カ所でも安いものを使用すると全体の雰囲気が壊れるため、少々値が張っても妥協しなかった。
また、壁には外断熱シートを施工し、夏・冬でもなるべく快適に過ごせるための機能性も意識した。
間取りは2DKから1LDKに改装した。
リビングと洋室の間にあった壁を取り除き、仕切り戸に変更。
リビングは11・5畳と広めのスペースをとっているが、洋室は4畳と狭めで、ウォークインクローゼットとして利用できるようにしている。
工事費は7300万円。
入居者の4割が医療系、2割が美容系の従事者だという。