スポーツ施設や住宅の内装工事を手がけるコマツ(大阪府東大阪市)は、壁紙識別アプリ「かべぴた」を2023年12月15日に発表した。
600品番から数秒で判定
同アプリで壁紙を撮影すると、サンゲツ(愛知県名古屋市)やリリカラ(東京都新宿区)など6メーカー・約600品番の中より、撮影したものに色、質感などが近い5品番が表示される。同志社大学と産学連携プロジェクトにて共同で開発した「自動テクスチャ識別プログラム」により、製品のメーカーや品番を特定する。素材の一部のみから壁紙の種類を識別することができ、色や形状、文字などの複合的な要素を組み合わせて判断する「グーグルレンズ」などの画像認識ソフトとは異なる。
これまで住宅業界には、似た商品を探すために、分厚い見本を持ち歩き、膨大な種類の中から同様の壁紙を探さなければならないという課題があった。かべぴたは、壁紙を撮影するだけで数秒後に判定結果が得られることを強みに、内装施工会社やリフォーム会社、不動産オーナーなどの利用を見込む。
無料の会員登録をすれば、回数無制限で利用可能。判定記録の保存機能や、メモ機能もある。小松智社長は「今後は床材などに範囲を広げるとともに、外壁などの他素材にも技術を活用することで、住宅業界の業務効率化に寄与したい」と話す。同アプリは24年1月中のリリース予定。
コマツ
大阪府東大阪市
小松智社長(52)
(2024年1月29日8面に掲載)