AI(人工知能)による与信審査技術の開発・提供を行うH.I.F.(東京都新宿区)は2023年12月18日、「グローバル家賃敷金保証サービス」の提供を開始した。
生活までサポート、滞納防ぐ
外国人向けの家賃債務保証と居住支援を併せて行うサービスだ。日本語が話せない外国人も対象で、滞納分の家賃や原状回復費などを保証するほか、必要に応じて就労支援やビザ取得なども行う。入居後の生活支援まで行うことで、外国人を安心して受け入れることができる環境をつくる。
同社は、金融事業で蓄積した4万8000件の債権買い取り、各種保証、後払い決済のデータを活用し、22年7月よりAIによる与信審査「二十一式人工知能付自動与信審査回路」を提供している。金融機関、事業会社、保証会社など約200社の導入実績がある。この与信審査に加え、旅行サービスを手がけるエイチ・アイ・エス(東京都港区)の在留外国人が所属するチームと連携し展開するのがグローバル家賃敷金保証サービスだ。
同サービスではAIによる与信と同時に、入居希望者と同じ国の出身のエイチ・アイ・エスの外国人社員が面談もしくは電話で入居審査を行う。入居希望者の出身国の文化を理解する社員が入居審査を行うことで審査精度を上げる狙いだ。24年1月31日時点で、10カ国に対応している。
入居後にエイチ・アイ・エスの社員が、就労支援や生活における困り事の解決を支援することで、家賃滞納の抑制につなげる。滞納率の低い入居者を見分けるだけでなく、滞納率を下げるスキームである点が特徴だ。
H.I.F.の東小薗光輝社長は「家賃を正常に支払うことができる環境をつくることで、外国人受け入れの拡大に寄与したい」と話す。
H.I.F.
東京都新宿区
東小薗光輝社長(40)
(2024年2月5日8面に掲載)