静岡市を中心に約8000戸を管理するアイワ不動産は、1月の深澤一浩新社長の就任に伴い、組織体制を刷新した。主力の賃貸事業は管理・仲介部門を統合。現場主導の空室対策を進め、追客も実施した。一方、売買部門は住宅と投資物件の担当を分離し、収益向上を図る。営業の構造を抜本改革し、今後5年で営業利益を3倍を目指す。
不動産を「核」に事業展開図る
賃貸事業部へ統合 追客対応を徹底
「1件の問い合わせや電話連絡を粗末にしてはいけない。成約率を5%引き上げるだけで会社の世界は大きく変わる」と、深澤社長は1月1日付の就任以来、社員に繰り返し伝えているという。
同社は今春、二つの大幅な組織改革を実施した。
一つ目はリーシング事業部と賃貸管理事業部を統合し、新たに賃貸事業部を開設したことだ。部署間の連携を強化する一方で、各担当の役割を明確にし、物件の価値向上に注力できる環境を整えた。統合の背景には、これまでの受動的な接客姿勢と連携不足があった。
「2025年は1万件以上の問い合わせに対し、成約は約2000件、成約率は約20%だった。部署ごとの役割分担の曖昧さから空室対策に注力できていなかったことや、追客対応の実施不足なども大きな課題となっていた」と深澤社長は振り返る。
従来は管理部門のスタッフが退去立ち合いまで行い、その後リーシング事業部の担当者が仲介営業店舗で空室対策を担当していた。しかし、店舗では仲介件数を伸ばすことが優先されてしまい、自社の管理物件の価値向上や写真撮影などは行えていない状況だった。
そこで部署を統合し、連携を強化するとともに、仲介担当と管理担当の役割を見直した。具体的には、従来は管理部で担当していた原状回復工事の調整から空室対策まで仲介営業担当へ移管し、物件の価値向上や家賃設定などに直接関与させる仕組みに変更した。
一方で、管理部門は入居者対応やコンストラクションマネジメント業務に専念する体制とした。





