近鉄不動産(大阪市)と近鉄・都ホテルズ(同)は、アフターコロナを見据え、『近鉄・伊勢志摩ワーケーション』を11月より開始した。ワーケーション向けに「働く」「泊まる」「遊ぶ」を一体とした新しい働き方の創出を目指す。
アフターコロナを見据え検証
今回は、西日本電信電話(大阪市)、大阪ガス(同)、竹中工務店(同)など複数の多業種企業に試験的に利用してもらう。提供するのは固定したプランではなく、利用する企業の要望に応えることで、さまざまな利用方法の実例を蓄積し、課題を検証。アフターコロナを見据えた新しいライフスタイルや働き方を検討していくとしている。期間は、2021年3月末までを予定している。
利用する施設は三重県志摩市にある『都リゾート奥志摩アクアフォレスト』。目の前には英虞湾が広がり、周辺は山に囲まれたホテルだ。その中の独立コテージ4棟をワーケーションの拠点にする。1棟で最大5人まで宿泊が可能。コテージごとに専用のWi-Fiを引き、仕事用の机、複合機などを装備した。本館にはコワーキングスペースなど共用施設も用意し、働きやすい環境とともに、温泉やプールなどのバケーションの充実と質の高い宿泊サービスを提供する。同ホテルを選んだのは、こうしたワーケーションに必要な「働く」「遊ぶ」「泊まる」がバランスよく提供できるからだ。
同サービスを始めた背景には、働き方改革について、自社の社員向けや対外的に提供できることについて検討してきたことにある。それがコロナ禍でライフスタイルが想定以上のスピードで変化をし始めたことで、『近鉄・伊勢志摩ワーケーション』という形になったという。
(11月23・30日18面に掲載)