金融機関の融資を受けられる人、受けられない人

【連載】ファイナンスからみた不動産経営 第4回

投資|2023年07月21日

  • twitter

 あなたが他人にお金を貸す立場になった時と同じことを、金融機関は考えます。まず、貸したお金を遅滞なく返してくれるか? 万が一返済が滞った時に差し押さえ・競売で貸付金を回収できるだけの価値がある担保が確保できるか? そして、ビジネスの相手としてトラブルにならないかということです。金融機関の融資規定についての詳細は次回で解説しますが、ここでは基本的な部分に焦点を当てたいと思います。

給与所得や貯蓄で判断も

1.収支規定

 購入した物件からの収入で返済ができるか? そして、安定した所得が債務者自身にもあるかということです。収支規定として、その物件単体で返済がまわるかという判断をされますが、一般的には満室想定賃料から空室損・運営費に相当するコストを一定割合で差し引いたものを見込み収入とし、ある程度の金利のストレスをかけた返済額がそれを下回るかどうかを基準とします。空室損や運営費の負担割合は、需給ギャップや賃料水準、建物構造や築年数によって大きく変わります。ただし融資規定ではそこまで詳細な分析が反映されないので、金融機関が設定する控除割合を超える空室損・運営費がかかる物件ほど収支規定をクリアしやすくなります。また、それはリスクが高い立地や物件であることを意味することから、高利回りとなりやすく収支規定上は有利です。

有料会員登録で記事全文がお読みいただけます

おすすめ記事▶『不動産ファンド(SPC)の仕組みとレバレッジ』

検索

アクセスランキング

  1. 春の社宅需要、増加傾向

    S‐FIT(エスフィット),タイセイ・ハウジー,FPR,アパルトマンエージェント

  2. 三好不、大東建託FCに加盟

    三好不動産,大東建託リーシング

  3. のうか不動産、IT重説に「業務委託」を活用

    のうか不動産

  4. タカラスタンダード、リフォーム領域 さらに強化【新社長インタビュー】

    タカラスタンダード

  5. シー・エフ・ネッツ、グループで管理戸数7473戸【注目企業インタビュー】

    シー・エフ・ネッツ

電子版のコンテンツ

サービス

発行物&メディア

  • 賃貸不動産業界の専門紙&ニュースポータル

  • 不動産所有者の経営に役立つ月刊専門誌

  • 家主と賃貸不動産業界のためのセミナー&展示会

  • 賃貸経営に役立つ商材紹介とライブインタビュー

  • 賃貸管理会社が家主に配る、コミュニケーション月刊紙

  • 賃貸不動産市場を数字で読み解く、データ&解説集

  • RSS
  • twitter

ページトッップ