日本の伝統建築に関するメディアを運営する一丁目一番地(東京都渋谷区)は、町家や古民家に特化したポータルサイト「デジタル町家バンク」のβ(ベータ)版の提供を2023年12月12日より開始した。
伝統建築の魅力伝える
同サイトは町家や古民家を利活用したい人たちをつなぐ不動産ポータルサイトだ。賃貸と購入のどちらの物件も検索することが可能で、古民家に住みたいという個人や、町家を利用して店舗を開業したいなどの法人のニーズに対応する。
町家や古民家は築年数が古いことが多く、画一的な情報を掲載するポータルサイトでは物件の魅力を十分に伝えることが難しい。探す側にとっても、築年数や鉄道路線から探すポータルサイトでは条件に合う物件を探しづらいという課題があった。
同社は22年8月より町家・古民家の魅力を伝えるメディア「KEnoHARE/ケのハレ」を運営してきた。同メディア内で活用事例やリノベーション事例を紹介し、デジタル町家バンクのβ版と連動させることで、物件の魅力が伝わるようなポータルサイトを目指す。
24年1月10日現在、京都府を中心に約50件を掲載。今後は西日本をはじめとし、全国の物件を取り扱う予定だ。中村星斗社長は「京都では1日に2.2軒の町家が解体される。古民家や町家を残したい人と活用したい人をつなぎ、街のアイコンとなる場所を残していきたい」と話す。
一丁目一番地
東京都渋谷区
中村星斗社長(38)
(2024年1月22日10面に掲載)