天井高と63㎡の広さ生かし
2017年02月20日 | リノベーション
段差で室内空間分け
5階建てで各階1戸のテナントビル『ATOM VIEW』の4戸を、天井高を生かして住居にコンバージョンし、2カ月間で全戸の入居を決めたのが秋山立花一級建築士事務所(神奈川県横浜市)だ。
BEFORE
築30年の同建物は、横浜市営地下鉄ブルーライン「吉野町」駅から徒歩2分。
オフィスビルとしての需要はないものの、横浜まで電車で10分圏内という立地から、中心部に勤務する社会人の住まいとして需要があるのではないかと考え、ターゲットを20~30代の単身社会人やカップルに据えた。
SOHO利用も可能だ。
天井高は2800~3160mmあり、広さは63㎡。
広々とした空間を、間仕切りで部屋を区切るのではなく、高さに変化を付けることで居住スペースを分けている。
850mm高のキッチンの天板を木材にし、そのまま延長して寝室スペースにしている。
寝室スペースには、設置している階段で上がることができる。
秋山怜史代表は「生活感が出やすいキッチンが、インテリアの一部として見えるような設計にした」と話す。
周辺にはスーパーなどがほとんどないため、外食が多い若年層が入居を決めるのではないかと考えたからだ。
床材には、カバの無垢材を採用。
壁面は白を基調とし、ダウンライトであたたかみのある雰囲気だ。
窓際には天井高3000mmほどのサンルームを設けている。
インナーバルコニーのように使うことができる。
入居を決めたのはSOHO利用者や単身外国人、カップルだ。
賃料は12万9000円からで別途共益費3000円。
4戸で修繕費用5600万円を投じた。