素材感生かしたブルックリンスタイルに改修
2016年11月14日 | リノベーション
2年空室のアパートが募集4日で入居
蒲生商事(北海道函館市)は、2年間空室だった築40年の木造アパートの一室を「ブルックリンの生活」をコンセプトに改修した結果、募集から4日で成約できた。
「リヴェール鍛冶」は、函館バス「鍛冶1丁目」から徒歩3分の場所に立つ木造2階建て全6戸のアパートだ。
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専有部分は約20畳の1LDKで、賃料は8000円アップして3万8000円となった。
ターゲットは20~40代の学生や単身社会人。
周辺にはコンビニやスーパーもあることから、若年層でも生活しやすいエリアだと考えた。
担当者は「木材の窓枠やすりガラスをはめ込んだ室内扉など、味のある要素がいくつかあった。それらを生かしたビンテージ感をだしたかった」と語る。
ビンテージとは、「年代物」を意味する。
そこから着想したのが、ニューヨークのブルックリンテイストだ。
ブルックリンテイストでは、年代物の戸棚など、深い色合いの家具を置くのが特徴のひとつ。
年月を経るごとに一層味わいが出るような雰囲気にすれば、既存のものを生かした改修ができると考えた。
そこで、木材を使った窓枠は残し黒で塗装。
畳だった床は、傷がついても味になるように、パインの無垢材にした。
室内扉のすりガラスは、アクリル板に変更し、波ガラスのような見た目の物にすることでビンテージ感を出した。
素材感を出すことで、落ち着いた雰囲気に仕上がっている。
また、押し入れのふすまは撤去して棚だけ残し、若年層を中心に人気がある見せる収納にした。
「ポスターを貼ったり、好きなCDを置いたりして楽しんでほしい」と担当者は話す。
AFTER
居室の壁一面を占めるほどのスペースなので、この収納をどのように使うかによって、部屋の雰囲気をがらりと変えられる。
入居を決めたのは30代の社会人女性。
落ち着いた内装が気に入り、ほぼ即決だったという。