入居者の与信管理システムを提供するIRIS(アイリス:東京都港区)は、6月より管理会社向けに、見守りサービスの「Mimamo(ミマモ)」を提供している。入居者の滞納歴や反社会的勢力のチェックなどの審査を代行する「Smart Rating(スマートレイティング)」に加え、さらなる付加価値の提供を目指す。
ヤマト運輸と提携
Mimamoは、配送大手のヤマト運輸(東京都中央区)が展開する、電球の点灯状況で見守りを行う「クロネコ見守りサービスハローライト訪問プラン」を用いたサービスだ。同サービスを導入した管理会社を通じて、入居者とIRISの間で契約を締結する。見守りを希望する入居者の居室内の電球を、ヤマト運輸が取り扱う専用のIoT電球「Hello Light(ハローライト)」に変更。点灯・消灯の動きが24時間以上なかった場合、IRISや管理会社、緊急連絡先など登録した最大4カ所の通知先に自動でメールが届く。通知先となる入居者の親族らが設置先を訪問できない際には、問い合わせ窓口経由でヤマト運輸のスタッフが代理訪問する流れとなる。
また、Mimamoには、入居者が死亡した際の契約解除手続きや残置物撤去、原状回復などを行うプランもある。孤独死や無断退去の発生時の残置物処理と賃貸借契約解除に関するサービスを提供するリーガルスムーズ(同)との提携により、幅広いサービスの展開が可能となった。
IRISの荒川敏勝社長は「住宅確保要配慮者が増えている中、高齢者などの入居者が安心して住むことができる環境が求められている。2024年1月からは駆け付けサービスや医療相談付き損害保険を組み合わせたプランも開始する予定だ」と語る。
(2023年12月18日9面に掲載)