白と木目で部屋にメリハリを効かせた2DK
2014年04月25日 | リノベーション
28年の築古でも賃料5000円アップ
築28年の木造2階建てアパート「アイリッシュコート」1階部分をリノベーションした東郊住宅社(神奈川県)。
JR横浜線淵野辺駅から徒歩8分にあるこの物件は、募集開始から1週間で30代男性が成約した。
コンセプトは「素材を生かしたメリハリのある空間」。
NPO法人モクチン企画(東京都大田区)との共同企画によるリノベーションだ。
20~30代の単身者をターゲットに据えた。
専有面積39.66㎡で2DKの間取りをもつこの部屋。
目を見張るのは、廊下・キッチン部分と、2部屋の居室部分との質感が全く異なるところだ。
【奥に見える居室とのコントラストが面白い】
廊下とキッチンは全体的に白で統一。
壁のクロス、床のクッションフロア、天井の塗装、玄関やキッチンの収納までを白でまとめた。
【白で統一されたキッチン:収納棚も新設】
一方、6畳の洋室2部屋は木材を活かした作りになっている。
柱をあえて見せる「真壁」を採用し、メリハリのある居室空間に仕上げた。
床は畳を剥がし、ラーチ合板を張ったことで部屋にアクセントと温かみを生んでいる。
【既存の柱を活かしたメリハリ空間】
居室を仕切る建具はモクチン企画が製作した「ひろがり建具」。
木枠に2種類のガラスをはめ込んだものだ。
下半分には透明のガラスをはめ込んで空間の統一感と開放感を演出。
上部には曇りガラスを使い、障子のような柔らかい光の透過性を持たせ、デザイン性も付与した。
入居者は「それぞれの趣きの異なるキッチン側と居室側の空間がスタイリッシュで気に入った」と、成約理由を語った。
賃料は6万3000円で、リノベーション前の5万8000円より5000円アップ。
工事費は約50万円となった。