アスタ、DX推進 残業月平均2時間減

アスタ

管理・仲介業|2024年04月12日

  • twitter

SEを採用しシステム自社開発

 3450戸を管理するアスタ(北海道札幌市)は、基幹システムを自社開発し、管理業務の生産性を高める。2017年からDX(デジタルトランスフォーメーション)化を推進してきた。結果、紙のやりとりや電話対応の業務が軽減し、従業員の残業時間が繁忙期でも月平均1~2時間削減できている。

 同社の基幹システムは22年に完成し、その後は順次機能を追加している。管理業務に関わる顧客管理から社内の経費精算まで、200以上の業務を一元管理する。システム開発のために、システムエンジニア(SE)を採用した。

 特徴の一つは、オーナー向けの機能を充実させている点だ。管理を受託するオーナーに対し、基幹システムの一部を開放し、所有物件の月次収支レポートを閲覧できるようにした。

 詳細な空室のリーシング状況も公開。また空室数をカウントし、各住戸の反響数を可視化した。赤平大地取締役は「閲覧数は高いが反響数が低い住戸の分析ができ、賃料設定を判断する材料にもなる」と話す。加えて、修繕履歴と工事費用のデータも住戸単位で紐づけし、閲覧可能とした。同データは、新たな工事提案の際に活用している。

 月次の明細はオンラインで閲覧でき、PDFデータでダウンロードが可能。約90人の管理受託オーナーのうち、法人や高齢者を除く8割がオンライン明細を活用しており、紙の印刷代や郵送費といったコストも削減できている。同明細は、機能提供を開始した22年以降、過去10年分をアーカイブできるよう設定している。

 現在は20人の従業員を抱え、管理担当1人あたりの管理戸数は826戸だ。「6月には、体制変更を実施し1人あたりの管理戸数は1150戸となる予定。人材の追加をしなくとも業務が進められる状態を維持できている」(赤平取締役)

赤平大地取締役画像

アスタ
北海道札幌市
赤平大地取締役(34)

(2024年4月15日1面に掲載)

おすすめ記事▶『クラッシー・ホームズ、分業制採用し残業月25時間減』

検索

アクセスランキング

  1. 共済活用の動き広がる

    全国賃貸住宅修繕共済協同組合,KENT(ケント)共済協同組合,西田コーポレーション,三好不動産,スマイルあんしん共済協同組合,アート企畫社

  2. EV充電、累計受注2万5000台に急拡大

    Terra Charge(テラチャージ)

  3. Sanu、サブスク型の別荘展開 200室へ

    Sanu(サヌ)

  4. AAAコンサルティング、不動産会社向けBPOで急成長

    AAAコンサルティング

  5. 住友林業レジデンシャル、外国人向け賃貸住宅事業強化

    住友林業レジデンシャル

電子版のコンテンツ

サービス

発行物&メディア

  • 賃貸不動産業界の専門紙&ニュースポータル

  • 不動産所有者の経営に役立つ月刊専門誌

  • 家主と賃貸不動産業界のためのセミナー&展示会

  • 賃貸経営に役立つ商材紹介とライブインタビュー

  • 賃貸管理会社が家主に配る、コミュニケーション月刊紙

  • 賃貸不動産市場を数字で読み解く、データ&解説集

  • RSS
  • twitter

ページトッップ