2戸を共用リビング&バスに改装し空室22戸が満室

2014年12月13日 | リノベーション

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2年前、築18年全24戸のアパートが、一瞬にして空室になってしまったという古橋啓稔オーナー(静岡県浜松市)。
1戸30㎡と割と広めのワンルームではあったものの、水回りは不人気の3点ユニット。
周辺は新築供給が増加している中で、1戸ですら空室を解消するのは難しい状況だった。
そんな逆境から、家賃相場が2万円台後半から3万円台前半のところ、4万2000~4万4000円で募集。
入居待ちがいるほどの物件へと再生した。

外観のbefore

解体新書_古橋オーナー01.jpg


外観のafter

解体新書_古橋オーナー02.jpg

満室になった最大の理由は共用のリビングとバスの設置。
古橋オーナーは、どのみち空くのであれば、全戸募集するのではなく、一部を全入居者が利用できる共有スペースに変更することを考えた。
ネックとなっていた3点ユニットは、全住戸の入居者がシェアできる広いバスルームを設置すれば、カバーできる。
さらに、シェアするのはバスルームだけでなく、リビングもシェアできるようにした。
入居者が「一人暮らしを楽しめる」賃貸住宅を実現し、そのコミュニティが付加価値となり、家賃を高めに設定しても、入居者を獲得できるのではないかと考えたのだ。

いざ、思い立った古橋オーナーは、住戸2戸を解体して、キッチンのあるシェアリビングとシェアバスルームを新設した。
同時にカーシェアリングも駐車場の一角に設けて、シェアバスルームはカーシェアリングと同じ要領で、利用希望者はネットで予約して使用できる仕組みを導入した。
シェアリビングとシェアバスルームだけで約300万円の費用をかけた。

さらに、同物件のホームページ用写真を撮影に来たアシスタントが管理人となり、様々なイベントを同物件内で催すことになった。


共有リビング

解体新書_古橋オーナー03.jpg


共有リビングで行ったワイン会

解体新書_古橋オーナー04.jpg

地方都市ゆえにシェアハウス的なこの賃貸住宅は認知されるまでに時間がかかった。
最初の4カ月は閑古鳥だったのだ。
だが、秘法情報誌への広告やカフェなどにチラシを設置するなどの効果が少しずつ表れ、10カ月後、ようやく満室。
以後、驚くことに自社のホームページから問い合わせが増え、現在は入居待ちリストに6人の名が連なっているという。

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