大人数旅行のニーズ捉える
タビルモ(東京都渋谷区)が運営する一棟貸し宿泊施設の予約サイト「TABILMO」が掲載施設を増やしている。2023年10月にサービスを開始し、26年8月末時点の掲載数は約820施設。家族や友人同士など大人数での宿泊を想定した検索・予約機能を充実させ、一般的な予約サイトとの差別化を図る。
同サイトの特徴は、一棟貸しの利用実態に合わせてサイトを設計している点だ。利用者は家族連れや友人同士などのグループが中心で、予約1件あたりの平均人数は6〜7人。「10人まで宿泊可能」といった人数による絞り込みに加え、カラオケ、バーベキュー、プールなど、一棟貸しを選ぶ際に重視される条件から施設を検索できる。
一般的なOTA(オンライン専門旅行会社)がホテルや旅館を中心に検索条件を設けているのに対し、一棟貸しに特化することで利用者のニーズに応える。月間アクセス数は約165万PV(ページビュー)。予約成立時に、宿泊料金の13%を手数料として受け取る成果報酬型のビジネスモデルとなっている。
大人数ならではの予約行動にも対応する。例えば10人で予約した後に参加者が増減するといったケースが多いため、予約後の人数変更を簡単に行えるようにした。浅田智広取締役は、一棟貸しの運営者は大人数の宿泊を獲得したい傾向にあるとしたうえで「需要と供給が合致し、サイトの専門性は強みになっている」と話す。
今後の成長の鍵となるのが、サイトコントローラーとの連携だ。サイトコントローラーとは、複数の宿泊予約サイトの空室在庫や料金、予約情報などを一元管理するシステムを指す。TABILMOでは、主要なサイトコントローラーとの接続を進めており、新たに大手を含む2社と連携予定。それによりTABILMOを新たな販売チャネルとして活用しやすくなり、掲載可能な施設が大幅に拡大する見通しだ。
掲載施設の競争力向上も推進する。検索データから把握したカラオケやサウナなどのニーズを施設側への導入提案に生かすほか、スマートロックや清掃会社などとのパートナーシップも拡大する方針だ。
4月には民泊向けにスマートロック事業を展開するユーエムイーとのパートナーシップ締結を発表。チェックイン対応の自動化や運営の無人化を物件オーナーに提案していく。
コロナ下で市場拡大
TABILMO を立ち上げた背景には、一棟貸し市場の拡大がある。「新型コロナウイルス下で『一棟貸しなら安心』といった需要が高まり、市場が急速に成長した」(浅田取締役)
一方で一棟貸しの宿泊施設が増えたことで、利用者にとって宿選びが難しくなった。当時、一棟貸しの代表的な専門予約サイトがなかったことからTABILMO を開設した。
タビルモ
浅田智広取締役
(2026年10月5日13面に掲載)





