首都圏の賃貸成約数が減少

新築単身マンションが13カ月ぶりに前年割れ
新築の単身向け賃貸マンションの成約数が減っている。
アットホーム(東京都大田区)が8月30日に公表した2016年7月の首都圏の賃貸住宅物件成約数は、1万6940件と前年同月比8.4%減で、5カ月連続の減少だった。
堅調だったのは新築の単身アパートのみで、新築の単身マンションは13カ月ぶりに前年同月を割った。
全物件の成約数では、東京23区、東京都、埼玉、千葉、神奈川の5地域のすべてで減少しており、特に23区が同11.8%減と2ケタ減った。
専有面積が30㎡未満の単身マンションの首都圏成約数は同5.4%減と、4カ月ぶりに減少に転じた。
そのうち新築は321件で同18.5%減と、1年1カ月ぶりの減少だった。
同じ新築の単身向け物件でもアパートでは、成約数が252件の同16.7%増で、2年7カ月連続で増加する結果となった。
単身向け物件の成約数が下がっている理由としては、就学や就職、転勤で首都圏に転入するケースが減っていると考えられる。
平均賃料を見ると、マンションでは新築で単身向け物件の契約数が減っていることから、ファミリー向け物件の割合が増え、8カ月ぶりに上昇した。
都内の新築マンションが半年以上、満室にならず
「新築なのに相場よりも2万円も安い賃料に下げてしまったため、ネットに広告を出すのをやめました」
お盆を過ぎた8月某日、杉並区の仲介店舗で、一枚の物件情報を手にA店長は悩ましい表情を浮かべていた。
専任媒介である、昨年12月に新築した4階建てのマンションが7カ月たっても満室にならなかったのだ。
8月時点で、全36戸中5戸が空室のままだった。
物件チラシを見ると、間取りはすべて1K26㎡だ。
駅徒歩7分で、オートロック、テレビモニターフォン、システムキッチン、独立洗面台、浴室乾燥機などを備え、設備も申し分ない。
新築当時は周辺エリアの相場に合わせ9万円で募集をしていたが、繁忙期を過ぎても埋まらなかったという。
「以前は新築だとすぐに満室になっていた。最近は供給ペースが早くて周辺相場に合わせて賃料設定しても割高に思われるようだ」と、A店長は原因を推測するも、入居率を高めるためには家賃を下げる以外の方法はないようだ。
今年6月、不動産市場調査のタス(東京都中央区)が、23区の賃貸住宅空室率が33.68%に増えたと発表した。
新築物件の建設が増え、需要を超える数の賃貸物件が供給されたことが、理由だと考えられる。

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