国土交通省は「第2回地域価値を共創する不動産業アワード」の表彰式を行った。不動産事業者が自治体や地域住民を巻き込み、不動産を活用したまちづくりや社会問題の解決に貢献した取り組みが評価された。
国が不動産活用の実例を表彰
同アワードは、国交省が地方公共団体や地域住民、他業種との連携を図り、地域の新たな価値をつくる取り組みを行っている不動産会社などを表彰するために創設した。
地域関係者と連携した地域課題の解決に向けた取り組みを、不動産事業者などから募集。2回目となった今回は、全国から36件の応募があり、9件、10社が表彰された。
3月12日に都内で行われた表彰式では、国交省不動産・建設経済局の塩見英之局長が「社会の課題を解決しようとする先進的な事例が多かった。活動している地域に新しい価値を持たせるような取り組みを広く発信してほしい」と話した。
遊休物件をDIY
アワード大賞には、NPO法人福岡ビルストック研究会(福岡市)の「九州DIYリノベWEEK(ウィーク)」が輝いた。
同研究会は、九州を中心に休眠不動産の再生と地域活性化を目指す活動に取り組んでいる。「自分の好きなまちは自分で創ろう。自分たちの好きな暮らしは自分たちで創ろう」を合言葉に2014年に活動を開始した。
DIYを通した不動産の再生により、コミュニティーの醸成や関係人口の増大を目指してきた。取り組みを紹介するシンポジウムや視察ツアーを実施し、各地域での交流を通して、情報共有や相互研さんを行っている。