カプセル住戸をマンスリー賃貸にリノベ

建築家・黒川紀章氏の代表作として知られる中銀カプセルタワービルの存続活動に取り組む「中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクト」(東京都中央区)は22日、同ビルの住戸を1カ月から借りることができる『マンスリーカプセル』を開始した。賃貸運用は同プロジェクトが行い、室内のインテリアは『無印良品』の良品計画(東京都豊島区)が手掛けた。
同ビルは1972年に竣工したカプセル型マンション。現在、全140戸のうち住居利用が20室、事務所利用が40室、パーティーやギャラリーなど趣味での利用が40室で、残り40室は空室となっている。
『マンスリーカプセル』は、まず第1弾として、空室のうちA棟5階にある専有面積9㎡の1室からスタートする。利用目的は住居または事務所に限り、転貸は禁止だ。


賃料は電気・水道料金込みで12万円、敷金・礼金はなし。茶室をイメージしたという内装はウクライナ人建築家のヴォロディミール・デレズニチェンコ氏が担当、インテリアは『無印良品』プロデュースのデスク、椅子、エアコン、シングルベッド、ハンガーラックなどを設置した。インターネット環境については準備中という。ユニットバス内のトイレと洗面台は使えるが、シャワーは使用できず湯も出ないため、共有部の住民用シャワーブースを利用する。
第1期の1カ月は申し込みが終了しており、11月22日から入居開始となる第2期の申し込みを10月31日まで受け付けている。ターゲットは職住近接を求めるビジネスマンやノマドワーカーの拠点、中長期滞在の旅行者などを想定している。
自らも区分所有者である同プロジェクトの前田達之代表は「築46年にもかかわらず、当時の近未来が詰まった建築デザインは高齢の方には懐かしく若い方や外国人には新鮮で、国内外を問わず人気が衰えない」と語る。同ビルは歴史的建造物としての価値の高さから保存を求める声が大きく、「今回は1室のみの募集だが、今後は徐々に増やし、賃料も下げることでより多くの人たちに魅力を体験してほしい」と前田代表は語る。

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