復興公営住宅の民間公募買取事業開始

仙台市は、東北各県の自治体に先駆けて、復興公営住宅建設を民間から公募し、完成後、買い取る「復興公営住宅公募買取制度」をスタートした。復興住宅供給のスピードアップが目的で、平成27年3月末の完成を計画している。
1月に公募開始し、30の事業者から応募があった。審査を経て3月に17事業者を決定。事業者には、大手ハウスメーカーや地元建設会社、不動産会社が名を連ねている。現在、市では事務手続きの準備中だという。
対象地域は市内の地下鉄やJR沿線上の5地域で、計1381戸を建設する。市が計画する復興住宅戸数3000戸のうち、半数近くが同制度で整備されることになる。
 
同市都市整備局公共建築部復興公営住宅室計画係の稲村拓哉主任によると、審査の評価ポイントには、工期短縮の工夫、災害に備えた取り組み、省エネ、コミュニティー形成への配慮などがあったという。
「実際に審査を通った提案では、緊急時に生活用水として使えるように雨水をためる装置や、地域とのつながりをつくれるように道路に接した集会所を設けるプランなどがありました」(稲村主任)
審査を通った事業者のひとつであるシライシコーポレーション(宮城県仙台市)の白石俊一社長は、「当社が所有している土地に敷地面積1587平方m、10階建て42戸のマンションを復興住宅として建設します」と話した。
だが、白石社長は、「人件費や材料費が上がっており、買取価格より建設費が上回ってしまう可能性があります」と語った。市が公表する買取価格の上限は、建物のみの場合、1戸あたり1600万円、建物と土地を含めた場合、1戸あたり2300万円としているが、買取価格については今後、市から通達される予定だという。
一方、石巻市でも、民間から建設計画を公募し、入居前に買い取る復興公営住宅の整備計画を発表した。対象地域は、同市浜松町地区、黄金浜南地区、栄田地区の市有地3カ所で、約55戸を計画。ペット共生型やファミリー向け庭付きのメゾネットタイプの住宅などを導入する予定だ。
津波被害のなかった蛇田地区への入居希望が多いため、特徴ある物件をつくり、入居促進につなげるという。

関連記事