立体駐車場の建築から管理、運営、メンテナンスまでを手がける駐車場のトータルカンパニーのセイワパーク(福岡市)。九州を中心に約300カ所の時間貸し駐車場を運営する。昨今は時間貸し駐車場のキャッシュレス化に注力。東京都や関西圏にもエリアを拡大し積極的に拠点増加に動いている。同社の清家政彦社長に今後の戦略を聞いた。
創業46年の老舗 九州中心に管理拡大
―時間貸し駐車場はどのくらいの数を管理しているのですか。
九州を中心に約300カ所、車室数で1万2000車室くらいです。管理受託している顧客は、法人と土地オーナーです。法人はスーパーや量販店などの商業施設、病院などに付設された駐車場が多いですね。
―時間貸し駐車場の管理はいつから始めたのですか。
当社は2024年で創業46周年を迎えましたが、時間貸し駐車場管理を始めたのは20年ほど前です。同分野の事業会社としては後発です。もともとは商社として先代が起業しました。しかし、全然うまくいかず、たまたま立体駐車場の相談があったことがきっかけで、立体駐車場や機械式駐車場などを販売する会社として展開してきました。ところが、バブル崩壊後にゼネコンがバタバタと倒産し、機械式駐車場は下請けで受注することもあり、当社も影響を受けました。そこでやはり元請けの仕事をしなければならないということで、自走式の駐車場の建築を始めました。今でも事業の半分は駐車場建設です。
―駐車場建設から時間貸し駐車場管理へと展開したのですね。
駐車場建設事業というのは、フロー型ビジネスといわれていて、建築案件があるかないかで、億単位で売上金額が変わり、決算が全く安定しないのです。そこで、いわゆるストック型ビジネスとなる事業を始めようと着目したのが、時間貸し駐車場の管理でした。現在は駐車場建築と時間貸し駐車場管理の二つの事業が当社の柱です。
―確かにフロー型ビジネスとストック型ビジネスの二つの柱があると経営は安定します。