路線価 都心と地方で二極化続く

国税庁が1日に発表した2016年の路線価全国平均が、前年比0.2%のプラスとなり、8年ぶりに上昇したことが分かった。
地域別の上昇率は、2.9%増となった東京が最も高く、次いで東日本大震災の影響が現れた宮城県が2.5%、福島県が2.3%となった。
都心部は上昇し、地方は下がるというこれまでの構造に大きな変化はなかった。
愛知(1.5%)は4年連続の上昇となり、東京と大阪(1.0%)も3年連続で上昇した。
また、北海道、広島、福岡、熊本の4県が今年上昇に転じたが、その他の33道府県は下落した。
地域ごとの上昇率では、大阪市の御堂筋が前年比22.1%増と上昇率でトップとなった。
東京都中央区の銀座中央通りは18.7%増で、31年連続の上昇を記録した。
路線価は毎年1月1日時点の数値を発表しており、相続税や贈与税の算定基準となる。
<識者の声>
日本不動産研究所(東京都港区)不動産エコノミスト:吉野薫 研究員
全国平均の数値だけを均せばたしかに上昇しているが、実態は都心部と地方の二極化で都市部の伸びが強まったにすぎない。
再開発やインバウンドで都心部はこれまで以上に上げ幅が広がったが、地方での値下がりは底をついている。
全国平均で上昇に転じたのは事実だが、それだけで地価が好転しているとは言い難い。
第一生命経済研究所(東京都千代田区)経済調査部:星野卓也 副主任
都心部の伸びが目立った。
日銀の金融緩和や円安効果で都心部の開発が進んだことが要因と考えられる。
アベノミクスにより地方の下げ幅は縮小傾向にあったが、今年は都心部の上げ幅が広がったため全国平均でプラスとなった。
首都圏では東京五輪が追い風となっていることは間違いないが、継続して上昇するかは不透明だ。

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