賃貸住宅の建築計画にAI活用

スターツグループは3月28日、AI(人工知能)を活用し賃貸住宅の建築から家賃査定、収支計算までを一気通貫で行うサービス『LAPLACE(ラプラス)』の開発を発表した。
グループで集めた建築費や賃料のデータを独自のAIシステムが分析。これまで1週間かかっていた建築・事業計画策定を15分で完了でき、大幅な業務効率化につなげる。
建築のスターツCAM(スターツシーエーエム:東京都中央区)が過去3年間に行った1600件の建築費データを基にAIが建築費を概算。ピタットハウス(同)の2年半分の募集掲載データ約2億件に基づいて賃料を自動査定し、31万4000戸分の成約データから稼働率と賃料推移を予測する。
ユーザーがウェブ上で建築計画地を地図上から選択すると、都市計画法情報が自動取得され、建築設計システムのCAD(キャド)で建築規制領域が作成される。その内容にマッチングする建築パターンが、容積消化率順・住戸数の多い順に3パターンずつ表示される。パターンを指定すると簡易図面が自動作成され、AIが建築費を概算。賃料査定と同時に資金計画もグラフで表示される。ユーザーは、土地、建築パターン等の条件決定などを行うだけだ。
 想定利用者は、不動産会社、金融機関、建築会社、不動産投資家だ。投資家にとっても、累積されたデータを基に事業性が提示されるため、投資判断の材料になる。


5月からグループ内で導入を開始、12月をめどに社外向けにサービスを提供する。不動産会社や金融機関にサービスを紹介し、まずは数百社の利用企業を獲得していく。料金体系はウェブサービスとして月額の利用料や、1件ごとの課金制などを検討している。
開発に携わった日本大学の清水千弘教授は「スターツグループの管理会社で導入し、AIの予測と実際値を社内検証していく。システムの誤差を減らす成長型のモデルになるだろう」とコメントした。
スターツコーポレーションの関戸博高副会長は「清水氏と出会ってから1年のスピードで開発できた。AIを実務に活用することが身近な状態になった。道具として非常に便利なものだ。AIを駆使して課題に対応していきたい」と語った。

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