不動産業界に入ったのも、独立したことも「巡り合わせだった」と語る野村不動産函館の野村辰男社長。北海道・函館エリアを商圏とする同社は、管理戸数7000戸を突破し、15%のシェアを誇る地場大手へと成長した。創業48年、社員2人のスタートから、今や60人超の社員を抱え3店舗を展開する。会社の成長の軌跡を振り返り、野村社長の経営における価値観に迫る。
創業48年、受託営業〝なし〟で成長
26年内に受託9000戸へ 粗利8億円、前期比9%増
函館市で管理シェア15%に上る野村不動産函館は、創業から48年。成長スタイルは、「コツコツ着実」だ。
2025年12月期の粗利は、8億4430万円。前期比9.48%増だ。事業構成比は管理が26.2%、賃貸仲介が23.3%、自社所有物件の家賃収入が21.8%、売買が20.2%、リフォーム関連が8.5%。主軸の管理・仲介を中心にバランスの取れた経営が特徴だ。
1978年、賃貸仲介業でスタートし、総合不動産会社へと成長してきた。2025年度の賃貸仲介件数は2152件。26年8月末時点の管理戸数は7400戸で、駐車場を含むと8700戸に上る。26年内には、駐車場を含み9000戸到達を見込む。
同社の特徴は、本格的な受託営業を実施せずにこの規模まで管理戸数を積み上げてきたことだ。野村社長は「チラシ配布やダイレクトメールなどもほとんど行ったことはありません。空室に悩むオーナーからの相談や管理替え、オーナー間の紹介で管理戸数を積み上げてきました」と話す。その秘訣は「認知度・信用力」と「リーシング力」にある。





