建築資材や施工コストの上昇が続く中、比較的安価に建築が可能な木造マンションを手がける事業者が増えている。中には戸建てビルダーが参入したケースも見受けられる。RC造より工期が短く収益性を確保しやすい点が、オーナーの支持を集めているようだ。
RC造からの計画変更が増加
家賃相場の4倍高も
三井ホームは、木造賃貸マンション「MOCXION(モクシオン)」を2021年から展開する。MOCXIONを含めた木造マンションの受注棟数は100棟を達成した(5月15日時点)。
MOCXIONは3〜6階建てで、4階までであればすべてを木造とし、それ以上の場合は耐火基準を満たすため1〜2階のみをRC造としている。建築コストは敷地や施工条件で変動するものの、3階建てで坪単価140万〜160万円ほどだ。表面利回りは、建物のみで5%後半から8%程度を見込む。木造のため減価償却期間は22〜47年の範囲で選択できる。計画によって減価償却の期間の選択ができることが、受注の増加につながっている。3階建ての場合、1棟あたり10戸前後がメインで、間取りは1LDKや2LDKが多い。
周辺物件より家賃を1割以上高く設定しても入居が決まっており、全体の入居率は98〜99%と高水準を維持する。東京都稲城市に立つ第1号物件である「MOCXIONINAGI」は当初、相場より4割高く賃料を設定したが、築5年が経過した現在、さらに1割値上げをしても満室稼働しているという。
賃貸住宅事業推進グループの依田明史グループ長は「建築コストの高騰を受け、当初はRC造やS造を検討していたオーナーが木造でもマンションを建てられるという評判を聞いて、当社に問い合わせるケースが増えている」と話す。
三井ホームが建築する木造賃貸マンション





