建築は都心部強化、循環型ビジネスへ
パナソニック ホームズは、賃貸住宅事業を強化し、事業売上を5年で45%伸ばしていく計画だ。
2025年度の決算は、全体の売上高が前期比4%増の3883億円、営業利益は同4.2%増の161億円となり、いずれも過去最高を更新した。藤井孝社長は次のように語る。
「住宅はわれわれ社員だけで建てられるものではない。施工店、金融機関、不動産会社など、共に歩む皆さまとパートナーシップを組み、『くらしをつくり、ひとをつくる』というパーパスを体現していくことが重要。この思いを共有する仲間と連携を深めることで、持続可能な事業を創出していきたい」
同社の成長戦略の要となるのが「賃貸住宅事業」だ。特に東京・大阪・福岡といった都市部での建築営業を強化。9階建てまで対応可能な工業化住宅工法の賃貸商品「ビューノ」を核に新たな価値提案に注力していく。
「都市部の単身世帯増加や分譲マンションの価格高騰を受け、賃貸住宅にも高い居住性能や暮らしの提案が求められている。これまでの戸建て事業の知見を賃貸住宅事業へ横展開し、物件の資産価値を長期間維持することで、オーナーと入居者の双方に貢献したい」(藤井社長)
ランドセット事業も本格化する。プロの投資家向けには持ち株会社のプライム ライフ テクノロジーズと連携。個人投資家向けにはパナソニックホームズと提携する金融機関・不動産会社のルートを活用する。土地仕入れと賃貸住宅開発のスピードを加速させる。
これらの戦略により、30年度の賃貸住宅事業の売上高2560億円を目指す。同事業を新築・管理・不動産流通が循環する仕組みへと昇華させ、将来的には売上高の半分をこうした成長事業で稼ぐ体制を構築していく。そのために新築事業とストック事業の枠を超えた連携ができる組織に変えてきた。
「われわれが目指すのは、30年に『一番に頼れる真の〝暮らしのパートナー〞』になること。市場環境は厳しさを増しているが、住宅の価値を持続させる循環型ビジネスへの転換を加速させる。グループ一丸となって、住生活の新しい価値を創造していきたい」(藤井社長)
(2026年9月7日1面に掲載)





