テラスを介しコミュニティ形成促進
大東建託(東京都港区)は4月25日、多世代交流型の賃貸住宅商品『en terrace(エンテラス)』を発表。
3事業地限定で、モニターの募集を開始した。
試行運用は来年12月から。
入居者同士が気軽にコミュニケーションをとれる場として「テラス」に着目したのが特徴。
共有部分で、コミュニティを形成するために3つの仕掛けを作った。
1つ目が、「たまり場のある小道」。
居住棟は緩いカーブを描くポーチでつながる、ポーチ部分に、植え込みのふちを利用したベンチや家庭菜園のスペースを設置。
敷地内の移動時に入居者同士が顔を合わせて会話を始めるきっかけの場を作った。
2つ目が、「家と外の接点」。住居1階に隣人を呼べる「ウェルカムテラス」や幅広のバルコニーを設計。
住戸部分と共有部分を結びつけるスペースにした。
3つ目は、「ポケットリビング」。
敷地の中心部分に入居者が集い、食事ができるテーブルやBBQを楽しめる炉を設置する。
事業開始後は、スタートアップイベントも開催する予定だ。
1階は1LDKの高齢者向け住戸、2階は2LDK、3LDKの子育て世代向け住戸だ。
管理者としてコミュニティを促進する「和守(わもり)」制度を設け、建物管理や入居者同士の橋渡し役を担う。
同事業の条件は土地1000㎡以上で、2棟以上で各棟に12戸以上あること。
シニア世代の「親しい近所付き合いに生きがいを感じる」という意識と、子育て世代が「子どもを見守り子育ての相談ができる人材がいる」環境を重視する傾向を持つことに注目し今回の商品開発に至った。
同社は「さまざまな世代がともに助け合いながら生活する昔の長屋の暮らしが見直されてもいいのではと考えた。賃貸だからこそできる生活スタイルを発信していきたい」と語った。