人口減少時代、不動産会社は「管理会社」から「資産形成会社」へ
不動産会社の成長戦略が、いま大きな転換点を迎えている。
これまで多くの企業は、売買仲介なら「反響を増やす」、賃貸仲介なら「店舗を増やす」、管理なら「管理戸数を増やす」ことで成長してきた。
特に、住宅仲介や賃貸仲介は、常に新規顧客を獲得し続けなければ売り上げが積み上がらない。ポータルサイトへの広告費、集客競争、人材不足など、収益を圧迫する要因も増えている。さらに、営業担当者1人あたりの生産性を高めようとしても、問い合わせ対応や内見、契約業務など、人手を必要とする工程が多い。ところが人口減少が進む現在、この「数を追う経営」だけでは限界が見え始めている。総務省の人口推計によれば、2024年10月1日時点の日本の総人口は1億2380万2000人。前年比55万人減で、14年連続の減少となった。
つまり、従来型の不動産ビジネスは「顧客が減っていく市場」で、顧客獲得競争を続けることになる。
一方で、興味深い現象も起きている。野村総合研究所の推計によると、23年時点で「純金融資産1億円以上5億円未満」の富裕層と「5億円以上」の超富裕層は合計165.3万世帯。純金融資産総額は469兆円に達し、21年から世帯数で11.3%、資産額で28.8%増加した。
つまり、日本全体では人口が減少する一方で、資産を持つ世帯は一定規模で存在し、その資産規模も拡大している。この「人口減少」と「資産蓄積」のねじれこそ、不動産会社が次の成長市場を考えるうえで重要な視点になる。
注目したいのが、「収益不動産売買×賃貸管理」という事業モデルだ。収益物件の購入を検討する経営者や資産家、投資家は、「物件を買って終わり」ではない。購入後には、入居者募集、賃料管理、修繕、退去対応、資産管理など継続収益が発生する。





