大和ハウス工業(大阪府大阪市)は、6月28日、女性入居者向けに設備を充実させた防犯配慮型賃貸住宅「セジュールウィット―SW」(2階建て)と「セジュールオッツ―SW」(3階建て)を発売した。北海道、沖縄を除く全国で販売する。
同社が2010年8月にALSOKと提携して発売したホームセキュリティー標準装備の防犯賃貸住宅「セジュールウィット―S」「セジュールオッツ―S」は月の販売戸数1900戸と目標戸数1250の約1・5倍に上るほど好調。今回はさらに女性を意識した仕様に改良した。
同社では「賃貸住宅の受注が業種を押し上げる鍵になる」(堀福次郎取締役上席執行役員)と見て販売に注力していく方針だ。
「セジュール―SW」シリーズは社内の女性にアンケートしただけではなく、一般の女性500人を対象に魅力度調査を行い、結果をもとに開発。ホームセキュリティーに加え、留守中に点灯・消灯するタイマー付き照明などの防犯設備を導入した。
美容に関する設備も充実。一般的な洗面台の幅66cmの倍近い126cmの洗面化粧台を採用。高さ100cmの鏡を設けたほか、拡大鏡も設置した。台の下には椅子を収納でき、ドレッサーとしての使用も可能だ。魅力度調査では7割以上の女性が「この洗面台があれば賃料が高くても住みたい」と答えた。
一般女性の半数以上が「収納に困る」と回答したブーツ、バッグなどを収容するためのシューケースやクローゼットなども充実し、住戸面積の約10%を収納にあてた。
「女性専用アパートは防犯面で不安がある」という声を反映し、女性専用アパートにはせず、「セジュール―S」シリーズのうち数戸のみ「SW」シリーズにすることも可能だ。
商品の販売に当たり、20代、30代向け女性雑誌などにもタイアップ広告を掲載し、入居者層となる単身女性への訴求を強化。「防犯、女性向け賃貸なら大和ハウス」というイメージ定着を目指す。
販売価格は「セジュールウィット―SW」が坪当たり35・7万円台~、「セジュールオッツ―SW」が39・7万円台~。今年度の販売目標は2商品合わせて1万戸。