国土交通省は不動産会社の業務効率化に向けたAI活用実証事業を本格始動させた。同省が不動産業界でAI活用の検証を行うのは初の試みとなる。深刻化する業界の人手不足という課題の解消に向け、契約関連業務へのAI導入の効果測定を進める
契約書作成効率化で担い手不足解消へ
「重説」に規制改革
今回の実証事業では、不動産仲介業務の中でも特に時間的負担の大きい、売買・賃貸の契約書および重要事項説明書(重説)、媒介契約書の作成を対象とした。AI技術を活用し、これらの書類作成を省力化・効率化することが最大の目的だ。
国交省不動産・建設経済局不動産業課の上杉良羽課長補佐は、今回の取り組みに至った背景について次のように語る。
「今、AIの発展が目覚ましい。従来のデジタルサービスよりさらに一歩次の段階に進もうと思うと、AIという技術に踏み込む必要がある。規制改革実施計画において、2028年度までにAI技術を含むデジタルサービスの活用方法を示すことが求められており、その方向性に沿った実証事業になっている」
7月21日に閣議決定された規制改革実施計画では、AI技術を活用した重説について盛り込まれている。書類作成、内容の読み上げ、説明内容の要約または補足など、重説に必要となる各業務におけるAI活用の場面を想定する。AIサービスの活用が見込まれる具体例や活用方法、活用にあたっての前提条件および留意点などについて検討・整理。その結果を反映したマニュアルなどを28年度をめどに整備・公表する予定だ。





