賃貸仲介事業を行うライフデッサン(東京都港区)は、来店客の成約率が80%を超える。顧客が希望する条件の物件を15~20件提示し、徹底したヒアリングで3件にまで絞り込むなど、顧客のニーズを捉えた部屋探しで成約率の向上を図っている。
希望条件の優先順位をヒアリング
「賃貸物件は土地から自分好みで建てる新築とは異なり全ての条件を満たすことが難しい。賃貸物件の仲介では顧客の希望条件に最も近い物件を紹介できるかで成約率が左右される」。こう語る高村祐介社長は物件に求める複数の条件から顧客がもっとも重視するものを内見の前に見極める。
昨秋、高村社長は20代女性の部屋探しに対応した。女性の希望は、「渋谷」駅から「三軒茶屋」駅の間に立地、駅まで徒歩5分、2階以上、築浅の物件だ。ただ、家賃の予算もあり条件を全て満たす物件がなかった。そこでヒアリングによって優先順位の高い条件は築浅、2階以上、駅から近い物件であると推測できた。再度物件を絞り込んで3件の物件を内見した結果、3件目に内見した唯一2階だった部屋が成約となった。