ペット飼育可能物件のみを自社保有するADY(エーディワイ:神奈川県川崎市)では、事務所の敷地内に併設した広さ約100坪のドッグランを有料で開放している。犬を飼育する地域住民から好評のようだ。
事務所併設のドッグランが好評
ドッグランは入会金2500円の永久会員制。1日の利用料は犬1匹300円、2匹500円、3匹600円で、飼い主の目が行き届く範囲を考慮して1人3匹までと制限を設けている。同社の自社保有物件に住む入居者は無料で利用でき、営業時間は朝8時~夜7時まで。現在会員は約600人で、飼い主と犬がコミュニケーションを取り、障害物を乗り越えてタイムを競う「アジリティ」を楽しむ人の姿も多いという。施設内は防犯カメラやオートロックを設置するなど、利用者が安全な環境で愛犬との時間を過ごすことができるように配慮されている。
「ペットを飼う人が増えている気がする」。こう話す山口純子社長は、自社保有する全56戸の入居者のうち半数がペット飼育者という同社ならではの取り組みや契約を交わしている。
連帯保証人は、家賃滞納や器物破損などトラブルを起こした入居者に代わって弁済を求められるが、場合によっては入居者が飼育するペットの引き取りが必要になるケースがある。そのため、同社では賃貸借契約書に入居者に代わってペットの引き取りや保護を担う『ペット保証人』の欄を設けている。入居者の10人に1人は連帯保証人と『ペット保証人』を別の人に委託しているが、大半は同一人物に任せている。ただ、入居者がペットを飼えなくなった場合にペットを保護する責任が付帯することを前もって保証人に周知しておくことは、物件管理の面で大切だ。