賃料査定・空室対策で活用
不動産テック企業であるStudio LOC(スタジオエルオーシー:東京都台東区)は、2022年より不動産会社向けの営業支援ツール「参謀くん」を提供している。同ツールは、物件に関する基本情報を入力すると「満室経営戦略レポート」が作成できる。
参謀くんは基幹システム大手の日本情報クリエイト(宮崎県都城市)と共同開発している。満室経営戦略レポートは、100億件以上の募集・成約賃料データを基に、AI(人工知能)が詳細な分析を行い、適正賃料や空室対策をまとめたもの。適正資料は物件の住所、築年数、構造に加え、導入済みの設備も考慮に入れている。同物件の競合となる周辺30物件のデータも一覧表示する。空室対策では三つの入居者ターゲットを設定し、それに合わせて具体的に設備導入や入居条件の変更を提示する。
レポートは管理会社がオーナーへの提案資料として利用でき、営業経験が少ないスタッフでも提案が可能だ。さらに、反響獲得ツールとしても機能する。不動産会社のウェブサイトやダイレクトメールに、参謀くんのリンクや「QRコード(2次元バーコード)」を掲載し、オーナーが保有する物件の情報を入力してもらう仕組みを構築している。ポスターやチラシといった反響獲得のための豊富なテンプレートも用意。その中でも、毎月情報が更新されるニュースレターが好評だという。
利用料金はサブスクリプション制で、管理戸数に応じて月額3万8500円(税込み)から制限なく使用できる。現在、150超の管理会社が同ツールを導入している。
Studio LOC
東京都台東区
長田幸洋社長(39)
(2024年11月18日12面に掲載)