賃貸不動産会社向けに業務支援システムを提供するキマルームが、更新契約業務を効率化する「キマルーム 更新管理」の販売を強化している。2024年7月に2代目社長に就任した藤井志郎社長は「単なるSaaS事業者から業界全体をよりよくしていく仲間として存在する」というフィロソフィー(哲学)を掲げ、今を第二創業期と位置付ける。更新管理から取り組んだ背景について聞いた。
中小不動産会社のDXを支援
4000戸未満の会社 月額1万5000円で
キマルーム 更新管理は、賃貸借契約の満了に伴う、入居者への更新通知や手続きを簡単に完結させるシステムだ。管理戸数が4000戸未満の不動産会社に対しては、月額1万5000円で提供する(4000戸以上は別途見積もりが必要)。DX化が遅れがちな中小の不動産会社の利用を促すための料金設定だ。
不動産業界において電子化による業務効率化といえば、入居時の賃貸借契約業務が主戦場だ。だが入居時の賃貸借契約には、管理会社、仲介会社、借主、オーナー、保証会社など多くのプレーヤーが関わり、整理すべきデータが多岐にわたる。そのため開発費用がかさみやすい。
また、賃貸借契約の電子化にはオーナーの承諾が必要となる。これも不動産会社の導入ハードルを高くしている理由の一つだ。結果的に、コストをかけてもメリットを享受できる大手不動産会社を除くと、電子化への切り替えはそれほど進んでいない。
一方で、更新契約の電子化は、管理委託契約書で更新契約の代理権が明記されていれば、管理会社と入居者の2者間だけで完結する。そのため、キマルーム更新管理の導入に際しては、基幹システムとの全面連携は不要だ。既存の業務フローから、最短3日で切り替えることができる。中小規模の不動産会社にとっては、更新契約の電子化のほうが始めやすい。
「これまで、賃貸不動産会社のDXは、大手企業の業務効率化をメインに行われてきた。データベースの設計が個社ごとに異なるため、規模の大小を問わず、個々の会社ごとに開発する必要があったからだ。われわれのようなベンダー企業も規模が大きい企業に向けてリソースを割いてきた。中小企業のDXは後回しになり、業界の本質的なDXは進んでいない。不動産市場全体のDX推進に取り組むため、その第一歩として中小企業が導入しやすいキマルーム 更新管理を強化した」





