山口県と九州を商圏に総合不動産事業を行う田村ビルズグループ(山口市)は、建築・不動産事業を主軸に、この11年で売り上げを約6倍に成長させた。現在はグループ子会社4社を抱え、建築・不動産事業全般とリサイクル事業を展開。3月にはTOKYO PRO MarketとFukuoka PRO Marketに同時上場した。
11年で売り上げ6倍に成長
情報の川上押さえ
同社の2026年5月期の売上高は、前期比20.2%増の92億円2597万円。そのうち90.6%を占めるのが建築・不動産事業で、9.4%が環境リサイクル業だ。27年5月期は前期比3%増の95億円を見込む。
今から11年前、15年5月期の同社の売り上げは15億円程度と、現在の6分の1の規模だった。そこから不動産事業を主軸に事業を拡大。特に07年に不動産売買仲介のフランチャイズチェーン(FC)「ハウスドゥ」に加盟したことが会社成長のきっかけとなった。 同社は1879年に食料品店の「田村屋」として創業した。その後1972年に建材会社に業態を変え「田村建材」を設立。これをきっかけに事業領域を拡大していき、足場事業や産業廃棄物処理事業などにも進出した。
しかし主業の建材は地場に競合大手がいたこともあり、成長が厳しい状況だったという。そこで、新規事業として不動産事業への参入を決意した。
「一口に不動産事業といっても、売買や賃貸管理・仲介など事業内容は多岐にわたる。しかし、ありとあらゆる不動産事業の中でも川上をまず押さえようと思い、売買仲介事業を始めることにした」と田村伊幸社長は振り返る。
そこで、ハウスドゥを加盟先として選定。同時に新卒採用を開始した。同社はそれまで建材が主業だったため、売買仲介ができる人材がいなかった。新規人材と共に事業をスタートさせようと新卒社員を4人採用したという。
売買仲介事業を皮切りに、戸建て分譲事業、新築事業、中古不動産売買仲介事業、賃貸管理事業を順次新たに始めたほか、リフォーム事業も本格化。
土地を探し、家を建て、リフォームをする。また中古住宅を買い取り、リフォームし、販売する。時には解体し、解体後の廃材も自社で処理やリサイクルするなど、一つの家の始まりから終わりまでのすべてを自社でワンストップで対応できることを強みに成長していった。
21年に開始した賃貸管理事業では、自社で開発・建築した物件に加え、築古物件の管理も受託。事業開始から5年で管理戸数は4900戸(3月末時点)まで拡大した。





