管理会社の電力関連事業会社設立相次ぐ

その他|2014年08月25日

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17年のガス販売自由化に向けた動きも

大和ハウスグループが大和リビングマネジメント(東京都江東区)を通じ、電力小売り自由化に向けた新会社、大和リビングユーティリティーズ(同・江東区)を設立した。
大和リビング(江東区)が管理する約40万戸の賃貸住宅に対して、スケールメリットを生かした低価格な電力の提供を目指す。電力の調達は地域ごとの電力会社と、自社グループ内で発電事業を行う会社・事業部を見込んでいる。
「管理物件の入居者は単身者やDINKS層が中心。そのため電力使用のピークは日中よりも6~8時、あるいは18~24時に偏りやすい。一般的な電力需要のピークと異なるため、さらに安く電力を調達できるのでは」と担当者は話している。
同時に、2017年の自由化に向けて動き出したガスの小売りについても事業化を想定しているということだ。
何十万人という入居者を顧客に持つ、大手賃貸管理会社にとって、電力小売り事業は新たなビジネスチャンスだ。
改正電気事業法が成立したのが、6月11日だが、管理戸数55万戸のレオパレス21(東京都中野区)は、それに先立つ5月15日に小会社のレオパレスパワーを通じ、電力小売り事業会社レオパレス・エナジーを設立。
改正法案成立の15日後には、資源エネルギー庁から、特定規模電気事業開始を受理されている。
同社は、2011年4月から、管理物件への太陽光パネル設置提案を進め、2012年9月からは、管理物件の屋根を借り、太陽光発電システムを設置する発電事業もスタート。
発電事業、発電した電力の販売、電力の一括購入をトータルで行える体制をつくりつつある。
大手デベロッパーは独自の手法ですでに動いている。
三井不動産(東京都中央区)は7月から千葉県柏市の「柏の葉スマートシティ」の4街地区で本格的に、電力事業を実施。
「特定電気事業者」として、電力会社からの電力購入分に加え、エリアでの太陽光、蓄電池、ガス発電などでの発電分の電力を併用し、エリアで電力を供給。
賃貸住宅「パークアクシス柏の葉」にも同社が電力を供給。
電気料金も電力会社との個別契約より安く提供しているという。
既存顧客の基盤を生かせる、電力小売り事業は賃貸管理ビジネスとの親和性が高いといえるだろう。

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