クラウド上で一元管理
電子契約サービス『CloudSign(クラウドサイン)』を提供する弁護士ドットコム(東京都港区)は3月30日、過去の契約関係書類のスキャン代行サービスを開始した。
電子契約とは、書類をPDFなどの電子形式でインターネット上に保存し、契約締結に際してメールや独自のプラットフォーム上で関係者に送信。本人認証後に電子上で署名を行い契約を締結する。
同社は2015年10月から、『クラウドサイン』の提供を開始し、4月3日時点で1万9000社以上が導入。そのうち5%程度は不動産関連企業だ。
契約書のスキャン代行サービスは、過去の賃貸借契約や更新の書類をスキャンすることで、『クラウドサイン』の導入以前に締結した契約関係書類についてもクラウドシステム上で一元管理が可能になる。一括帳票作成機能の利用により、例えば、4月に更新業務が必要な書類を指定すると、その条件に適合するデータが表作成でき、その送り先に一斉に更新書類を送付できる。橘大地事業部長は「既存の電子契約サービスにはない機能だ。過去の契約書類をスキャンしてデータ化し、一括送信すれば不動産会社側の業務負担は劇的に減るだろう」と語る。
『クラウドサイン』の利用料は利用件数にかかわらず1カ月1万円、1件当たり100円。スキャン代行サービス費用は件数や条件によるが、実際にネスレ日本のケースでは6000件で500万円だったという。