LIFULL(ライフル‥東京都千代田区)は、空き家増加の一因となっている未登記による所有者不明の不動産問題解決に向けて、ブロックチェーン技術を用いた不動産権利移転記録の実証実験を11月から開始する。
ブロックチェーン技術活用
著しく市場価値が低下した不動産の場合、移転登記費用が不動産価値を上回るケースがあり、登記を行わないことで取引記録が断絶してしまう。その結果、空き家所有者の特定ができず、空き家対策が進まない事案が生まれている。
同社ではブロックチェーン技術によって安価に不動産の権利移転記録を残せるかと、移転登記の代替にならないかを検証していく。改ざん耐性のあるブロックチェーン上で共有するのは、不動産譲渡の対象、譲渡元、譲渡先、タイムスタンプになる。まずは、市場価値がゼロに近くなった不動産を同社がオーナーから無償譲渡してもらい、小規模で実証実験を行う予定だ。