生活保護受給者や高齢者、身体・精神障がい者の仲介事業を行う結不動産(埼玉県所沢市)では、経済的、身体的な面で不動産会社に来店することが難しい人のために社員が自宅に出向いて部屋探しを行う出張相談を行っている。
生活保護受給者や障がい者向け出張相談
同社を利用する顧客の半数は生活保護受給者や低所得者で、ほかにはうつ病を患っている精神障がい者、車いす生活の身体障がい者、高齢者がいる。同社で賃貸住宅を成約する人の9割が出張相談を利用している。
「持参したパソコンの画面を一緒に見ながら顧客が希望する物件を探す」と語る堀田稔也社長。年間の仲介件数は100件ほどだが、1件成約するのに約100件の物件を不動産流通サイトで入居可能か確認することもあるという。
車いす生活の身体障がい者の住居を探す場合、車いすで通ることができる幅が確保された玄関でなければならない。玄関の広さはグーグルマップを利用して目視で確認する。こうして厳選した住居であっても、管理会社やオーナーが入居を断ることも少なくない。