日本財託、中古一棟買い取り再販を開始

日本財託

管理・仲介業|2024年03月11日

  • twitter

再販用に取得したステラ石神井

対象は5億円程度のRC造

 グループで中古区分マンションの販売や賃貸管理を手がける日本財託(東京都新宿区)は、新たに中古一棟物件の買い取り再販事業を開始した。事業領域の拡大を通じて、新規顧客の獲得につなげていく考えだ。

 商圏を東京都23区内を中心に、1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)に定め、5億円程度のRC造のマンションを仕入れていく。オーナーの開拓は、仲介会社や金融機関からの紹介を活用していく。管理をセットにはせず、オーナーからの要望があれば受託する。

 再販用の第1号物件として、同社はRC造地上4階建ての賃貸マンション「ステラ石神井」を1月16日に取得した。同物件は、西部鉄道池袋線石神井公園駅から徒歩9分に立つ。全37戸で、うち36戸が入居中。入居者は単身者がメインだ。エントランスの修繕工事が3月5日に完工し、販売営業をスタートする。

 同事業の計画を開始したのは2023年9月ごろ。事業を多角化し、既存事業に続く収益の柱をつくることを目的とする。

 同社がこれまで主力事業としてきたのは、区分の中古マンションのワンルームの販売。既存の約9000人のオーナーは、サラリーマン投資家がほとんどだ。一棟物件の再販の顧客層とは異なるため、新事業で新たな顧客層の獲得も狙っていく考えだ。

 近ごろ、同社は事業の多角化を推進してきた。16年ごろから自社保有用の中古物件を購入し、賃貸事業も開始。3月1日時点で9棟を保有する。一棟での管理受託営業も進めており、約600棟を請け負う。

 事業本部長の沢田茂樹専務は「新規事業で経験を積んでいくことで、一棟管理受託の強化や自社保有物件の出口戦略など、既存の事業とのシナジーにも寄与する」と話す。

 同社は今後、年10棟の仕入れと、年3~4棟の販売を計画する。「中長期的には、民泊やマンスリーでの賃貸など、物件のバリューアップ提案も行いたい。これまで当社がやってこなかった部分のノウハウを、新規事業により獲得していきたい」(沢田専務)

(2024年3月11日2面に掲載)

おすすめ記事▶『日本財託、管理戸数2万7000戸突破【成長企業インタビュー】』

検索

アクセスランキング

  1. 清水建設、洋上風力発電建造船の建設発表

    【連載】千葉明の株式教室 No.292

  2. のうか不動産、IT重説に「業務委託」を活用

    のうか不動産

  3. 投資対象で異なる法規制

    【連載】不動産クラウドファンディング 事業化のポイント 第2回

  4. EV充電、累計受注2万5000台に急拡大

    Terra Charge(テラチャージ)

  5. 民泊併用物件に対し7割が転居検討

    【連載】リクルートSUUMOマーケットレポート

電子版のコンテンツ

サービス

発行物&メディア

  • 賃貸不動産業界の専門紙&ニュースポータル

  • 不動産所有者の経営に役立つ月刊専門誌

  • 家主と賃貸不動産業界のためのセミナー&展示会

  • 賃貸経営に役立つ商材紹介とライブインタビュー

  • 賃貸管理会社が家主に配る、コミュニケーション月刊紙

  • 賃貸不動産市場を数字で読み解く、データ&解説集

  • RSS
  • twitter

ページトッップ