現場負担を軽減、月15棟実施
静岡県浜松市を中心に1万4518戸を管理する丸八アセットマネージメントは、既存入居者を対象とした家賃改定を推進している。維持管理コストの高騰に悩む賃貸オーナーの収益改善を図るため、改定額を、物件ごとに一括して入居者に通知している。
同社は2024年から、自社所有物件やサブリース物件での家賃改定を試験的に実施してきた。26年に入り一般管理物件にも対象を広げている。背景には、電気代やメンテナンス費用など、物件の運営・維持管理コストの高騰によるオーナー負担の増大がある。
改定額はオーナーの判断によるが、入居者の心理的ハードルを下げるため、月額1000〜2000円に設定するケースが多いという。
リーシング事業部賃貸事務課の鈴木清人次長は「大都市圏では大幅な家賃値上げも行われているが、地方都市の浜松市では需給は大都市圏ほど逼迫しておらず、現実的ではない」と話す。
取り組みの結果、改定を打診した対象戸数の約7割から同意を得ており、毎月50〜70戸のペースで改定が成立している。値上げに伴う退去の増加やトラブルはほとんど発生していないという。
改定手続きでは、入居者の2年ごとの契約更新時期に合わせて個別に対応するのではなく、物件単位で一括して通知する。毎月20日を起点に、通知書類をレターパックで発送する業務を定型化。
事務フローを仕組み化することで、バックオフィスの業務負担を平準化させた。現場負担を最小限にとどめながら、オーナーの収益改善につながっている。
「各営業担当がオーナーの意向を取りまとめて、順次家賃改定を実施している。取り組み開始当初は月に10棟程度から実施していたが、運用が定着した現在は、月15棟程度の物件に通知している」(鈴木次長)
(2026年9月14日2面に掲載)





