アパート建築最大手の大東建託(東京都港区)は、2010年3月期決算で売上高9726億1600万円(前期比1・9%増)、経常利益766億6300万円(同3・6%増)で2期連続の増収増益を達成。昨年に続き過去最高益を更新した。アパート建築受注の回復や一括借り上げ物件増による収入増が寄与した。来期は売上高1兆円超えを、2013年3月期までには受注工事高6000億円、シェア15%を目指す。
不動産ポータルサイト「HOME'S」を運営するネクスト(東京都中央区)は過去最高益を達成。売上高同20・7%増の107億7961万8000円、経常利益104・9%増の19億9175万円で売上・利益ともに過去最高を達成した。好業績のけん引役となったのは主力事業であるポータルサイト運営。営業スタッフ検索、問い合わせ課金、特別広告ポイントなど新たにスタートしたオプションサービスが売り上げ拡大に貢献した。
建設から不動産流通、金融まで展開するスターツコーポレーション(東京都中央区)も、増収増益を達成。売上高1202億800万円(同0・2%増)、経常利益70億4200万円(同8・9%増)。建設事業、賃貸仲介・管理事業も好調に推移した。
不動産FCのセンチュリー21・ジャパン(東京都港区)は経常利益が前年比6・4%増の9億2700万円で増益。来期は加盟金収入50%増を見込むなど、業績予想に市場回復に向けた期待感を織り込んだ。
好業績が目立つ2010年度通期決算となったが、一方で倒産、大幅減益企業なども出てきている。2011年度は市場回復への期待感が高まる中、不動産不況で負った傷を癒し、営業展開を図れるかどうかに注目があつまる。
なお、5月20日にはエイブルが本決算の発表を予定している。