移住体験を促進
「日本一チャレンジする町」をスローガンに掲げる埼玉県横瀬町で移住体験施設を運営するENgaWA(エンガワ:埼玉県横瀬町)は、横瀬町と連携。都市と地方それぞれに拠点を構える二地域居住を推進している。
2026年1月末時点で、移住希望者の受け入れ施設として4棟の空き家物件を改修。うち3棟は中長期的な移住体験を目的としたシェアハウスや一棟貸し住宅、残りの1棟はコワーキングスペース付きゲストハウスとして運用されている。同社はワーケーション、保育園留学など数々の移住促進プロジェクトを実施する。
施設運営を行うENgaWAは新型コロナウイルス禍を機に立ち上がった。発起人は、横瀬町役場まち経営課連携推進室長も務めるENgaWA企画・立上責任者の田端将伸氏だ。全従業員20人のうち、10人は地域おこし協力隊メンバーとなっている。同社は横瀬町が抱える若年層流出による担い手の減少、空き家物件の増加という地域課題を、地域全体でビジネス化し解決することを目指す。
企業の保有施設を改修した、移住体験型シェアハウス舍場シンワの外観
同社は移住促進事業に限らず、コミュニティーカフェの運営、農業支援、地域特産品の開発、販売など幅広い事業を手がけている。
田端氏は「人口減少問題が避けられない中、チャレンジする人材が集まることで横瀬町は活気あふれる場所になる。ENgaWAが事業にチャレンジするだけではなく、ENgaWAを通してさまざまな人のチャレンジを応援していきたい」と話す。
運営物件のうち、24年に開業した移住体験シェアハウス「舍場(やどりば)シンワ」は移住希望者のテレワークニーズを捉えている。
物件は西武鉄道西武秩父線横瀬駅から徒歩約20分に位置する。大手素材メーカーの旧社宅を借り上げ、リノベーションした物件だ。二地域居住を検討するフリーランス人材、ファミリー層、チャレンジ環境を求めるスタートアップ企業、地方創生を学ぶ大学生・留学生らが多く利用しているという。
1室あたり大人2人、子ども3人まで宿泊可能で、最短6泊から最大3カ月まで利用できる。料金は6泊で4万円、7~20泊で5万円、1カ月は6万円だ。
舍場シンワの内装
今後、移住希望者の受け入れ体制を強化するため、移住体験住宅の供給を加速させたい狙いがある。宿泊施設だけではなく、空き家を再生した賃貸住宅の供給を見据える。「移住希望者が、横瀬町内の戸建て物件で移住体験できる仕組みを模索している。実際に移住することとなった際に、移住体験で暮らしていた物件を賃貸住宅として提供したり、売買したりできる流れをつくれたら。当社は宅地建物取引業の免許を取得していないため、地域の不動産会社と連携していきたい」(田端氏)

ENgaWA
企画・立上責任者
田端将伸氏
(2026年2月16日5面に掲載)




