バックオフィス業務の負担減
家賃債務保証サービスを手がけるCAPCO AGENCY(愛知県名古屋市)は、家賃の立て替えと住宅設備メンテナンスの機能を組み合わせた管理会社向けの新サービスを開始する。
新サービスは、これまで同社が別々に提供してきた家賃収納サービス「まるごとれんぽっぽ」と住宅設備メンテナンスサービスを一体化したもの。管理会社は家賃収納や入金管理、滞納督促など煩雑な業務を同社へ委託できるほか、設備故障時の修理・交換対応も任せることができる。
まるごとれんぽっぽは、同社が2013年に提供を開始したサービスだ。家賃債務保証市場への後発参入という状況の中、空室発生後の保証契約を条件に、建物全体の家賃収納を引き受ける独自モデルを構築。従来の保証契約とは異なり、家賃収納代行を前面に打ち出した仕組みとすることで導入手続きを簡素化し、管理会社の負担軽減を実現した。現在は約15万戸の取り扱い実績を持つ主力サービスへと成長している。
一方、同年に開始した住宅設備メンテナンスサービスについても、利用実績は着実に拡大している。現在は約1万7000戸で導入されており、設備故障時のオーナーと入居者の板挟みを解消するサービスとして評価を高めてきた。
今回、この二つのサービスを組み合わせたことにより、家賃収納などのバックオフィス業務を一括で担うとともに、設備メンテナンスを標準サービスとして付帯することで、慢性的な人材不足に悩む賃貸管理会社の業務効率化を後押しする。
また今回の新サービスでは、エアコンと給湯器のメンテナンスを基本としたプランを月額1000円(税込み)から提供し、不具合発生時の修理や交換に対応する。物件の特性に応じてガスコンロや換気扇、インターホンなどを組み合わせることも可能だ。設備故障の発生件数や修理費用の大半を占める主要設備に絞ることで、実用性とコストバランスを両立させた。
同社がこの新サービスを開発した背景には、管理会社を取り巻く環境の変化がある。家賃債務保証サービスの普及によって、保証そのものよりも、複数の保証会社とのやりとりや家賃収納業務、滞納報告などバックオフィス業務の負担を軽減することが課題となっている。
人材不足も深刻化する中、管理戸数を増やしたくても人員を確保できず、事業拡大に踏み切れない中小管理会社は少なくない。同社では、こうした業務を一括して引き受けることで、管理会社が本来注力すべき管理受託営業やオーナー対応に人的リソースを振り向けられる体制づくりをあとおしする。
佐藤稔三事業開発チーフディレクターは「家賃収納から設備対応までをまとめて任せてもらうことで、管理会社には本来の営業活動やオーナー対応に集中してもらいたい」と話す。
今後は高齢者見守りサービスやインフラ料金収納など外部サービスとの連携も視野に入れる。家賃収納を起点とした管理業務のプラットフォーム化を進め、賃貸管理会社の業務改革を支える新たなインフラとしての展開を目指していく。
(2026年8月24日35面に掲載予定)






